こんにちは、BrummBoooファシリテーター松岡直紀です。今回は走行距離6万キロ以上でクルマの状態を維持するおすすめメンテナンスというテーマで、皆さんにお役立ち情報をお届けしたいと思います。

まず、何度かお伝えしている通り、愛車は10万キロを超えてもしっかりと走ります。修理費がかかるようになってくる、と言われますが、新しいクルマに早期に買い換えることと比較するとメンテしながら乗り続けることの方が断然コストがかかりません。でも一方で、走行距離が増えるにつれて、メンテナンスの重要性も高まってくるのも事実。「自動車はノーメンテナンスで大丈夫」という意識を変えて、定期的に最低限のメンテナンスをするというルーティンにしていきましょう。今回は、6万キロから15万キロにかけての一般的なメンテナンス事項と、それぞれの走行距離でのお手入れのコツをご紹介します。
6万キロ~8万キロ:基本的なケアを忘れずに
この距離になると、様々な部品の劣化が目立ち始める時期です。基本的なメンテナンスを確実に行うことが大切です。
おすすめメンテナンス項目
- ブレーキパッドの交換(と必要に応じてローターの交換)
- エアコンフィルターの交換
- エアクリーナーの交換
- クーラーベルトの点検・交換
安価で実施するコツ
- ブレーキパッドは、前輪と後輪で交換時期が異なります。前輪は5万キロ程度、後輪は前輪の2回に1回程度の交換で十分です。後輪の交換を2回に1回にすることで、コストを抑えられます。
- エアコンフィルターは、自分で交換できる場合が多いです。自動車のグローブボックスに入っている整備マニュアルを参考に、DIYで交換してみましょう。フィルターは純正品よりも社外品の方が安価であることが多いです。
8万キロ~10万キロ:重要部品のチェックを
この距離になると、車の重要な部品にも注意を払う必要が出てきます。
おすすめメンテナンス項目
- タイミングベルトの交換
- サスペンション・ショックアブソーバーの点検・交換
- バッテリーの交換
安価で実施するコツ
- タイミングベルトは高額な部品ですが、交換時期を少し遅らせることもできます。ただし、10万キロを超えたら必ず交換したい部品です。信頼できる整備工場に相談してみてください。オイルや冷却水のメンテナンスをしっかり行えば、エンジン各部の劣化を最小限に抑えられます。このパーツを交換しておくと、乗り続ける場合にも安心ですし、次のオーナーに引き継ぎ時にも正しく評価してもらえる要素になります。
- サスペンションやショックアブソーバーは、異音や乗り心地の変化に注意を払いましょう。完全に劣化するまで使用することができますが、車体の揺れが止まらなかったりする場合は安全性を損なっているので交換することを考えてみましょう。こちらは社外品なども検討し、安価なものを使うという選択肢もあります。
10万キロ~12万キロ:電装系にも注目
電装系の不具合が出始める時期です。突然のトラブルを避けるためにも、しっかりとケアしていきましょう。信頼できる整備工場と一緒に一つづつ無理することなくメンテナンスをしていきましょう。
おすすめメンテナンス項目
- オルタネーター(ダイナモ)の点検・交換
- スターターモーターの点検・交換
- ラジエーターの点検・交換
- ウォーターポンプの点検・交換
安価で実施するコツ
- オルタネーターやスターターモーターは、完全に故障するまで使用することもできますが、壊れてしまうと走行不能になることもあるので、10万~15万キロを超えた車は、予防的に交換することをおすすめします。突然のトラブルを避けられるだけでなく、中古部品を使用することでコストを抑えられる可能性もあります。また、次のオーナーに譲り渡す際にもプラスになっていきます。
- ラジエーターやウォーターポンプは、冷却水の交換を定期的に行うことで寿命を延ばせます。2年あるいは3年程度で冷却水を交換し、車検を基準に交換するのがおすすめです。
12万キロ~15万キロ:総合的なケアを
この距離になると、車全体にわたって注意深いケアが必要になりますが、まだまだ元気に車は走れるので、しっかりと整備工場のプロの意見も聞きながらメンテナンスをしていきましょう。
おすすめメンテナンス項目
- トランスミッションオイルの交換
- デファレンシャルオイルの交換
- 各種センサー類の点検・交換
安価で実施するコツ
- 適切なオイル交換を行っていれば、エンジンそのものは長く使えます。オーバーホールしなくてはならない場合は、費用が嵩みすぎるので廃車を検討しなくてはならなくなるし、次のオーナーに譲り渡すこともできなくなります。エンジンオイルは1万kmから1.5万kmごと、または半年から1年ごとに交換するのを一つの目安にするといいでしょう。
- トランスミッションオイルやデファレンシャルオイルの交換は、自分で行うことができれば大幅にコストを抑えられます。ただし、適切な工具と知識が必要なので、自信がない場合は整備工場に依頼しましょう。
- センサー類は、警告灯が点灯してから交換しても遅くありません。ただし、点灯したらすぐに整備工場で確認することをおすすめします。
まとめ
6万キロを超えた車のメンテナンスは、確かに大変に思えるかもしれません。でも、上記したメンテナンスも一時期に集中して実施するものではなく、金銭的な負担もそれほど多くはなりません。定期的なケアと適切な対応を心がければ、15万キロ以上走っても問題なく乗り続けることができるんです。
大切なのは、自分の車の状態をよく知ること。たまには音楽を消して走行音を聞きながら、異音や振動、燃費の悪化など、些細な変化にも注意を払いましょう。そして、定期的なオイル交換や点検を怠らないことが、長く乗り続けるコツです。
また、すべてを新品部品に交換する必要はありません。中古部品や社外品を上手に活用したり、DIYで対応できる部分は自分で行ったりすることで、コストを抑えることができます。ただし、安全に関わる部分は決して妥協しないでください。ブレーキやステアリング、サスペンションなどは、適切なタイミングで確実に整備できる整備工場とのパイプを作っておくことが大切です。(BrummBooo Driving Societyでは、独自の整備工場ネットワークを構築中です。改めてご案内をします)
愛車との長い付き合いを楽しむためにも、適切なメンテナンスを心がけましょう。きっと、クルマも喜んでくれるはずです!