こんにちは。Brummbooo Driving Societyのファシリテーターの松岡です。今回は「10万キロで廃車にする」という日本のクルマ事情をテーマに、海外との比較を交えながらお話ししていきたいと思います。日本では10万キロを超えると「そろそろ買い替え時かな?」と考える方が多いですが、これって本当に妥当な感覚なのでしょうか?海外ではどうなのかも気になりますよね。

日本の「10万キロ廃車」文化の背景
まず、日本で10万キロが一つの基準になっている理由について触れてみましょう。一つには、自動車検査(車検)の制度が影響しています。車検は新車購入後3年目、その後は2年ごとに行われますが、古くなるほど整備費用が高額になる傾向があります。さらに、日本は自動車はノーメンテナンスが当たり前になって久しく、メンテナンスする=コストがかかる、ということで避けられているという側面があります。また、日本は新しいものを好む文化もあり、「古い=価値が下がる」という考え方が根強いのも特徴です。また、中古車市場での価値も関係しています。日本では10万キロを超えると中古車としての価値が大きく下がるため、「売るなら今のうち」と考える人も多いようです。このような背景から、多くの人が10万キロを一つの目安にしていると言えます。
海外ではどうなの?
では、海外ではどうでしょうか?例えばアメリカやヨーロッパでは、20万キロ以上走る車は珍しくありません。たとえば、ドイツでは10万キロ以上の車両が中古車として販売されているというケースが多くあります。根底にあるのが、長距離走行を前提に車を使う文化があるということです。この違いにはいくつか理由があります。一つは、メンテナンス文化の違いです。アメリカやヨーロッパでは定期的なメンテナンスを自分で行う人が多く、部品交換や修理をこまめに行うことで長持ちさせています。また、日本と比べて車検制度が緩やかなため、古い車でも維持しやすい環境があります。さらに、環境意識も影響しています。ヨーロッパでは特に「サステナビリティ」が重要視されており、「使えるものは使い続ける」という考え方が一般的です。このため、走行距離だけでなく、エンジンやシャシーなど全体的な状態を見て廃車時期を判断する傾向があります。
10万キロ廃車は本当に必要?
ここで改めて考えてみましょう。「10万キロで廃車にする」という日本の習慣、本当に必要なのでしょうか?実際には、最近の車は技術の進歩によって耐久性が大幅に向上しています。適切なメンテナンスを行えば、20万キロ以上走ることも十分可能です。また、環境面から見ても早期廃車は問題です。製造過程で大量のエネルギーと資源が消費されるため、新しい車を買うよりも既存の車を長く使う方がエコと言えます。
どうすれば長く乗れる?
では、日本でももっと長く車に乗るためにはどうすればいいのでしょうか?以下のポイントを参考にしてみてください。
- 定期的なメンテナンス:オイル交換やタイヤチェックなど基本的な整備を怠らないこと。BrummBooo Driving Societyでは、今後、専属エンジニアによる適切なアドバイスを得られるサービスを開始予定です。
- 信頼できる整備工場:プロに相談することで適切なケアが受けられます。BrummBooo Driving Societyでは、独自の整備工場ネットワークを提供する予定としています。
- 中古部品の活用:コストを抑えながら修理する方法として有効です。こちらも信頼できる整備工場で取り付けできます。また、専属エンジニアのアドバイスにも選択肢として入ってくると思います。
- 運転習慣を見直す:急発進や急ブレーキを避けることで部品への負担を軽減できます。常に、でなくてもいいとは思いますが、優しく運転することで地球にも財布にも優しくなります。
結論:もっと自由な選択肢を
「10万キロ=廃車」という固定観念は、日本独特のものと言えます。しかし、それだけで判断せず、自分のライフスタイルや経済状況、環境への配慮など多角的な視点から考えることが大切です。そして何より、自分の愛車との時間を楽しむことが一番です。これからもクルマとの付き合い方について、一緒に考えていきましょう。