「3.11」をきっかけに考えよう 〜災害時あると助かるクルマ

14年前の今日、未曾有の被害となった東日本大震災が発生しました。今回のBrummBoooライブラリは災害時のクルマの有用性について考えてみました。これを機に災害時のクルマのメリットについて家族やパートナーと話し合ってみましょう。

大きな災害でライフラインが途絶えたとき、意外な救世主となるのが「クルマ」。電源供給やプライベート空間の確保、暖を取る手段として活用できる自動車のメリットを、現実のエピソードを交えて紹介します。さらに、考えられるデメリットにも触れながら、災害時に役立つ車の可能性を探ります。

目次

  1. 災害時に自動車が役立つ理由
  2. 実際の活用事例
  3. 自動車の種類別メリット
  4. デメリットと注意点
  5. 災害時に備えるためのポイント
  6. 結論

災害時に自動車が役立つ理由

災害時には停電や断水などで生活が一変します。その際、自動車は以下のような利点を提供します:

  • 緊急電源としての活用:電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)は家庭用コンセントを通じて電力供給が可能です。また、通常のガソリン車でもシガーソケットやUSBポートを使えばスマートフォンや小型デバイスの充電には十分対応できます。
  • プライベート空間:避難所ではプライバシーが確保されにくいですが、車内なら家族単位で過ごせます。災害時は不安定な精神状態になりがちです。避難所などでの共同生活は心理的に大きな負担になります。プライベートな空間を確保できることは精神的にも大きなメリットになります。もちろん、避難所にクルマを持ち込めないという場合もあるかもしれませんが、それでも利用可能なプライベートな空間があることはプラスになります。
  • 暖房・冷房機能:寒冷地や猛暑でも快適な環境を維持できます。

実際の活用事例

それでは、過去の災害で自動車がどのように利用されたかを見てみましょう。

  • 千葉県台風15号(2019年):停電が続く中、EVが携帯電話充電や照明、家電製品の稼働に活躍しました。
  • 令和6年能登半島地震(2024年):キャンピングカーが避難生活で使用され、サブバッテリーやソーラーパネルによる電力供給が役立ちました。
  • 東日本大震災(2011年):多くの人々がガソリン車で移動手段や仮眠場所として利用し、スマートフォン充電なども行っていました。

これらの事例は、自動車が災害時に重要な役割を果たしていることを示しています。

自動車の種類別メリット

車種主な利点
EV・PHEV大容量バッテリーによる電力供給。騒音・排気ガスなし。
キャンピングカーサブバッテリーやソーラーパネルで長期間使用可能。暖房・冷房も完備。
一般乗用車車中泊や移動手段として利用可能。シートアレンジで快適空間を確保。スマホ充電にも対応。

デメリットと注意点

自動車は便利ですが、以下のような課題もあります:

  • 燃料不足:ガソリン車は燃料供給が途絶えると使用できません。
  • バッテリー残量管理:EVは充電残量が少ないと役立たない場合があります。
  • エコノミークラス症候群:長時間同じ姿勢で過ごすことで健康リスクが高まる可能性があります。

また、災害時には道路状況や交通規制によって移動が制限されることもあるため、事前準備が重要です。

災害時に備えるためのポイント

災害時に自動車を最大限活用するためには以下を心掛けましょう:

  • 定期的な燃料補充・充電:非常時に備えて満タン状態を維持する。
  • 防災グッズの積載:毛布、水、非常食などを常備する。特に「車載用災害キット」の導入がおすすめです。これには携帯トイレ、簡易ライト、応急処置セットなどが含まれており、非常時に役立ちます。
  • 使い方の確認:給電機能やシートアレンジ方法を日頃から試しておく。

結論

災害時、自動車は移動手段だけでなく「生活支援ツール」としても活躍します。特にEVやキャンピングカーは電源供給能力で注目されています。一方で、通常のガソリン車でもスマホ充電や仮眠場所として十分役立つため、日頃から燃料補充や防災グッズ準備を心掛けておくことが重要です。「備えあれば憂いなし」、ぜひあなたの愛車も防災対策に加えてみてはいかがでしょうか?